幼稚園のプレに行くと
10人しかいないママたちのなかで3人も妊娠している。
しかも二人目、三人目。
「もうすぐなんだけど今回は無痛にしようと思ってて〜」
「1人目より2人目。2人目より、3人目のが後陣痛きついのよ!」
「ひぇー!やだわー」
なんて会話が。
なんちゅの頭には
「どうして?????」
「どうやったら??????」の両方が渦巻くなか作り笑いしてた。
マスクしてたから目は笑ってないかも。
色々考えちゃうとすぐに無表情になっちゃうのよね。
だがしかし、「どうやったら?」、とは語弊があるな。
どんな環境だったら複数人の子を作ろうと思うのか。
私には母性が欠けているのか。それとも単に考えすぎなのか。
なぜ人は子を作るのか。
第一子の時は夫婦たるもの子はいるだろうぐらいに軽く考えてた。
周りに流されていたのか。それとも人間の仕組みというか本能に従ったのか。
いまだに答えは出ない。
夫もなんちゅも兄弟が多い。
だから自然と兄弟がいるというのは当たり前であった。
なんちゅは兄弟仲が悪いけど夫も、義両親もその兄だい(つまり叔父さん伯母さんたち)と破茶滅茶に仲が良い。
支え合う、信頼し合うというのはこういうのを指すのだと半ば羨ましい気持ちで眺めている。
なんちゅは自分のせいで不仲であると思ってる節もあるので、兄弟仲がこれから改善するとは思えない。
ちなみになんちゅの実父は妹と仲良くない。
つまり、娘も将来、弟や妹ができたとて仲良くなれる保証はない。
だけれども、前述の通りなんちゅの行いにより、兄と会うこともないから、なんちゅ側の従兄弟とは関わりはできない。
夫側も兄弟は多いもののお子さんはいないので従姉妹がいない。
つまり、なんちゅの娘はゆくゆくは天涯孤独となってしまうのだ。
それにしてもだ。
大きく膨らんで、いまにも赤子が飛び出てきそうなお腹を見るたびに思う。
なぜだ、なぜなんだ。
なんで二人めが産めるんだ。
やっぱり二人めをすぐに作りたい!という気持ちにブレーキがかかる。
話は変わるがなんちゅは専業主婦だ。
体調の関係もあり、なし崩しに専業主婦になった。
夫は多忙である。部活見てないのに。
朝早くに行って、娘が夕飯食べ終えたころに帰ってくる。
お風呂入れてもらえればラッキーって感じ。
いやしかし、夫と同じ職について、一馬力でも子が二人以上いる家庭はいくらでもあるだろう。
バイトなんて年間に稼げる額もたかがしれてる範囲だから扶養も出るし、失職することはまずないから安定してるといえよう。
しかし、このアドバンテージ、多くの前例があったとしても拭いきれないこの不安。
住宅ローンに車、そしてこれから子育てにどのくらいかかるんだろうか。
止まらないインフレ。
子を育てるどころか、我々が心豊かに暮らすこととは遠い未来が待っているのではないか。
投資をして、節約して、貯金して…
いくらあっても足りないと思うのだから当然だ。
もしかしたら子供の大事な局面で、お金が足りないという事態が出てきてしまうかもしれない。
1馬力で預金しとけば勝手に利息がついて良い時代とは違う。インフレが迫ってくる。
2馬力で働くしかないのでは?と
自分は主婦のくせに家計管理ができない。というか算数ができない。
独身時代なんて宵越しの金は持たねえ!って感じだったし。(財形に助けられた)
だこそ、自分の把握できない「未来」に不安が尽きない。
もしパートを始めるなら?いやいややっぱり正社員として早いとこ雇ってもらって…
ダメだ!子どもを預けるなんてできない。
振り出しに戻る。
大体調子悪い時はこのループにハマる。
もっとまずいと鬱が再発するので気をつけているが、子がいる、ましてや子を増やそうとなると考えざるを得ないのだ。
そんな生産性が皆無な負のループにハマっている時のこと。
娘を連れて図書館に行き、子育てコーナーを通り過ぎた時に一冊の本に目が留まった。
「なぜ、あの家族は二人目の壁を乗り越えられたのか」というタイトルだ。
著者は1more baby応援団という財団法人の専務理事。
「理想の数だけ子どもを産める社会を実現するため」の財団法人だそうだ。
おうふ、こんなこともビジネスになりうるのか。
世も末。
だってさ、「暴力団をなくそう!」「スピード違反はだめ!」って張り紙があるところにはそれらが蔓延っているわけなのだよ。
つまり、こんなことがビジネスになりうる日本社会なわけだ。
※sigh※
いくつか夫婦のカタチがあって、先輩たちはどうやって子育てを乗り切っているのかという事例がいくつか載っていた。
読んでみて思った。
ざっくりだけど、
・夫がフレキシブルな働き方ができる。
・子育てに協力的な親族が近くに住んでいる。
ってのが、やっぱり最適解だよなと思う。
30過ぎの先輩教員が言ってたよ。
なんのために保育園入れてるんだろうって。
稼ぎのほとんどが保育園に吸われるから働いていても虚しいってさ。
3歳以降無償化した今だったらまた少し金銭的な負担は違うと思うけどやっぱり働きながら子育てをする環境にない。
学校が始まったら放課後はどうするの問題もある。
学童と習いごとの梯子でとにかく時間を潰して、埋めていくのか。
手が離れればその方が子も喜ぶんだろうか。
オンナを家庭に押し込めた方が「合理的」である仕組みのまま、「女性の社会参画」「男性はイクメン」だなんて甚だおかしい話だ。
私たちは歪みの中に生きている。
学校が、保育園が始まる前に就労し、子が夕飯をとるべき時間に帰宅する。
考えただけでヘトヘトだ。
甘えんな、やれよと言われるだろうし能力が高ければもっと健やかな働き方が手に入るかもしれないけれど
ぼかぁ脳みそが半分しか動かないもんで、勘弁してくれ。
歪みに対して耐性のある人間しか生き残れない世の中が間違っていると思うよ。
学校の時間も出社の時間も遅くしようよ。
退社の時間をドイツみたいに15時にしようよ。
これだけで通勤ラッシュなんて減るし、家庭での食事の準備なんて楽勝だ。
何より家族の時間が増える。
やりたきゃ副業すりゃ良い。
ヘトヘトで、
すり減って、
子を作りたいと思う気持ちがふっと消えてしまうのは家族と向き合う時間と稼ぐ時間としっかりと棲み分けできる社会だと思う。
本当に本当に甘ったるくて脳みそ溶けちゃいそうな思想だってのは百も承知だけど
歪みに対して少しでも良い方向に修繕して
娘に良い社会だよ、と胸はってバトンタッチできるようにしたい。