妊娠して夫としばらく会えない覚悟をもって、里帰り前に軽井沢で一泊した。
軽井沢のお宿はロンギングハウス。
コロナ禍ということもあるし、妊婦だったので貸切風呂があるところで予約した。
普段なら高級過ぎて手が出ないレベルだけど、GOTOトラベルという制度を利用し尽くしてかないと損!とばかりに。
素泊まりだったし、かなり安かった。
なんちゅの性癖をご存知の方はお分かりでしょ?
この外観、かなり刺さりましたよ、ええ。
中もとても素敵。ああ、ここは私の別荘だったかしら。
鍵なんてご覧になって?
このタイプ、絵の中でしか見たことないよ。
ラウンジで好きなドリンクを頂戴してチェックイン。おしゃれウォーターやら紅茶やらがありました。螺旋階段は客室へと続いている。
朝に予約した貸切風呂。小さいけれど妊婦にはちょうどイイ(危険なので自己責任で。)
朝はここ。
ロンギングハウスの敷地内にある野菜の美味しいレストラン。
名前の通り本当に美味しい。
いくつかの朝食メニューのメインから選ぶ。夫婦でエッグベネディクトとココットを。
メインを選んでサラダやジュース、デザートはビュッフェとなっている。
パンも何もかも美味しすぎるし、野菜の印象変わるよ、ほんと。
とまぁ、ロンギングハウスの最高の一夜であったわけだけど、私としてはそのおもてなしである。
別にホテルマンが特別に良い接客をしてるわけでもない。むしろこの空間での一時を大事にしてるのか不要な接客は削いでるのだと思う。
だからチェックイン、チェックアウト以外に誰とも会わずに過ごした。
では何がおもてなしか。
それは客室を開けた時に漂う香りのおもてなしだ。
なんちゅは人工的な洗剤や芳香剤は好まない。むしろ苦手かも。ふんわり香るならまだしも、空間に閉ざされたときに強制的に鼻をつく拷問だと思う。
客室にあったのは「茶香炉」であった。
もう火は消えていたが、確かに香りはあった。
おそらくほうじ茶なんだろうけど、本当に良い香りでつい息を止めがちな私は深く息をしたのを覚えてる。
時は二年ほど過ぎたが、いまだにあの「茶香炉」への熱は確かにあった。
良いのはないのか探そうとしていたけど、ネットで買いたくない。
できれば手に取って選んだのをうちの子にしたい。
しかし、茶香炉なんてものは需要がないのか世に出回ってるものは少ない。しかも東洋のものだからか渋いデザインのものばかり。
アロマポットの方がメジャーだし種類も豊富だもんね。
厳密には温度の違いがあるようだけど、一応代用できる、とのことだったのでアロマポットも探していた。
しかし、ピンとくるのは無い。出会えない…
ほとほと困りはてた上に、わたしは育児に疲れ切っていた。娘の理不尽さはまだ拙い言語能力と認知能力のせいだと分かっているからこそ、奥歯をぐっと噛み締め息を止めてる。
これは昔からの癖かもしれない。
頭に嫌なことがある、もしくは疲れが溜まっていると呼吸を止めているのだ。
そんな時、あの客室のおもてなしを思い出すのだ。
夫と別れて1人で分娩室に臨まねばならない事実から目を背けられたあの一瞬を。
デザインなんてどうでもいい。とりあえず私は息をしたいのだ。
そこでずっと気になっていたナチュラルキッチンと無印でシンプルオブシンプルなアロマポットを検討。
無印は790円から値下げされて今や395円に。
対してナチュラルキッチンは100円+消費税
もしかしたら別の出会いがあるかもしれないことと、無印はキャンドルが入れづらそうだったのでナチュラルキッチンに軍配が上がった。
こちらが購入したアロマポット。
素人なんで無印と大差ないような?
ティーバッグでお茶を入れた出涸らしでやってみる。
茶渋が付くと嫌なのでアルミホイルでお皿を作った。
ふむふむ?こんな感じな。
部屋の広さが関係してるかもしれないけど、期待してたよりは香らなかった。
やっぱりティーバッグの中身だと粉々だからなのかな?
灯りを消すとこんな感じ。おー!ヒュッゲ度高め!
これを見ると普段が明るすぎるんだな、としみじみ。
実際、本当に疲れてて気圧にやられてる時は光さえも頭痛の要因になるし。
次に頂き物のLUPICIAの白桃烏龍茶で試してみる。そしたら香りがいい感じに。
やっぱり茶葉が茶葉としての形を保って乾燥されたものの方が香り高いのね。
もちろん白桃烏龍茶の方が香料が付けられてるわけで、比較するのは微妙かもしれない。
付けている最中香りを楽しむならティーバッグの残りでも良い、アロマディフューザーの代わりにしたいなら茶葉で、といったところだろうか。
というか、書いていて今気づいた。焙煎してからお茶を入れた方が美味しいし香りも良いのでは?
今夜はそうしてみよう。
こうやって試行錯誤する時間も愛おしく感じる。
みんなも自分に「香りのおもてなし」をしてみてね。